Q1
診察料は?(健康保険を用いた長崎市民の場合)
A1
小学入学まで:受け付け時刻に関係なく小学入学までは800円/回以内、各月1600円まで。小学生以降:診察時間外は下記の追加料金が発生しますので診療時間内の受診をお勧めします。
19:00~22:00:255円
22:00~6:00:1440円
祝祭日:750円
※なお当院の診療時間は平日9:00~19:00、土曜9:00~13:00です
※平日は夜7時まで診療しています。
Q2
病院で聞く言葉で「微生物」「炎症」「炎症反応」「抗生物質」とは?
A2
◎微生物人間に悪さする微生物は多くがウイルス(かぜの原因菌)、時に細菌(バイ菌)です。
ウイルスはDNA,またはその親戚で、お好みの動物、細胞があり、そこで自分の複製(コピー)を作らせ増殖します。細菌は栄養、温度がよいと自力で増殖します。
ヒトはウイルスを免疫(抵抗力)で処分できます。免疫が不十分だとたくさんの細胞に入り込み大量に壊します。または、免疫の攻撃が間違ってウイルスではなく自分の細胞に障害を与えることがあります。臓器の障害が強いと死に至ることがあります。ウイルスには抗生物質は効きません。
ヒトは通常バリアによって細菌の侵入をブロックしています。炎症、怪我でバリアが壊されると細菌は体内に侵入し、そこで増殖します。治療をしないと血液の中に入って(菌血症)人は死に至ります。抗生物質が有効ですが、細菌の種類によって効く薬と効きにくい抗生物質があります。これまで有効だった抗生物質が効きにくいMRSAなどの細菌(耐性菌)が増え問題になっています。
◎炎症
炎症のごく軽いのが蚊に刺された跡です。赤く、腫れ(むくみ)、熱感がある(触ると周りより熱い)、痛みです。あれのひどい状態です。発熱する時は身体のどこかに炎症があります。
◎炎症反応
炎症の程度を調べる検査です。白血球数,CRP,プロカルシトニンが知られています。
この中でCRPが炎症の程度(細菌が悪さする程度)=重症度とよく比例します。作られるのに時間がかかるので、熱が出て12~24時間経って一番高くなります。プロカルシトニンはまだ十分なデータはなく、まだ一般的な検査ではありません。
◎抗生物質
万能薬ではありません。バイ菌(細菌)を殺すだけの薬です。バイ菌の種類によって効き方が違います。効きにくいバイ菌、全く効かないバイ菌がいます。むやみに使いすぎると効きにくいバイ菌(耐性菌)が身体に残るため、これが悪さすると大変です。
人間は自力でウイルス感染(風邪)は治すことができますが、細菌感染は治すことができません。
そのため風邪には極力抗生物質を使わないようにすることで身体の中に耐性菌が残らないようにすることが大切です。
Q3
熱はなぜ出る?
A3

熱は身体の中の炎症(腫れ)が強くなると出ます。子どもの場合そのほとんどが、微生物(ウイルス、細菌など)の感染のためです。微生物を殺すためにできる免疫の物質が脳に働いて体温が上がった状態です。微生物の多くは37℃くらいが一番増殖できる温度です。体温が上がることでその増殖が遅くなります。体温が高い状態は免疫の物質がたくさん作られたためで、身体の抵抗力も高まっています。
熱は微生物の感染から体を守ろうとする反応なのです。
◎うつ熱
人間はおもに汗をかくことで体温の調節をしている。周りの気温が高く、運動で作られた大量の熱を汗をかくことで体温を下げることができなくなった状態です。
Q4
乾いた咳と湿った咳
A4
コンコンと乾いた咳は喉より上が腫れたため、ゴホゴホと湿った咳は気管~肺の腫れでできた痰、または気管に流れ込んだ鼻水を出そうとして出ます。老人,3~4ヶ月までの赤ちゃんは上手に咳ができないので気管支炎、肺炎を起こしても咳をせず、息苦しさで見つかることがあります。湿った咳は生体防御反応の一つです。
Q5
鼻水は止めるべきか?
A5
鼻水を止める薬(抗ヒスタミン薬)はズルズル出る鼻水をネバッとさせ、けいれんの閾値を下げ起こしやすくします。鼻をかめない年少児、けいれんを何度も起こした子にはお勧めしません。Q6
けいれんの対処は?
A6

終了後嘔吐することがあるので舌をかまないように口の中に物を入れると嘔吐物を誤嚥し窒息することがあります。嘔吐したら顔を横に向け口の周りの嘔吐物を拭いてあげましょう。
冷静にけいれんのおおよその持続時間、形、左右差を見てほしい。(治療検査に必要な情報)30分以上続く時は要注意なので、10分以上続けば救急隊に連絡した方が良いでしょう。
これを知っておけば少しは冷静に状態を観察できます。 予後の良い(後遺症のない)けいれんは、発熱に伴うけいれんで、持続が30分以内(15分という説もある)全身が硬直、ピクピクする形、左右差がない、同日に複数回の発作がない、意識がボーッとした状態が続かない(発作の後しばらく眠ることはある)考えられています。
発熱によるけいれんは6ヶ月から6歳までにみられ、15~20人に1人はいる。(うちの娘も2歳の時あった)軽度の下痢の時も熱がないのに何度かけいれんすることもあります。
Q7
誤飲事故の対処は?
A7

(1)口にしていいものといけないものの区別がつかない
(2)生まれた時から視力、聴力はあるが、口の感覚が最も発達しているので何でも口に入れて確かめようとする。
(3)行動が盛んになる寝返り、ハイハイで移動できるようになる
◎たばこ誤飲
胃の中ではたばこの葉の中からニコチンが少しずつ出るので1/2本食べても低濃度のニコチンの嘔吐作用のため嘔吐し問題ありません。しかし水につけたタバコ、その水にはニコチンが大量に含まれるので中毒の可能性があります。先ず吐かせた後、電話連絡して病院を受診、胃洗浄の必要があります。
◎薬剤
飲んだ後30分で水薬、こな薬はほとんど吸収されますが、錠剤はまだ胃の中に残っています。
◎ボタン型電池
最近はリチウム電池がほとんどです。100円玉よりも大きいので飲み込むと食道に止まり、微弱な電流のため潰瘍をおこします。胃カメラで取る手術が必要です。
Q8
お医者のかかりかた(出雲市の方針を改定)
A8
◎できるだけ診察時間内に受診しましょう。(診察時間は各病院によって違いますが、病院の看板に書いてあります)
◎かかりつけ医を持ちましょう
かかりつけ医とは?
→お医者さんと気兼ねなく話せる、近いなど
◎診察時に持って行くと便利なもの
母子健康手帳、健康保険証、福祉医療費受給者証(乳幼児医療証)、診察券
飲んでいる薬の名前が分かるもの、着替え、おむつ、ティシュペーパー
待ち時間のためのおもちゃ(病院にもあるが好みがあるので…)
◎診察室で伝えることをメモしておけば便利です
①気になる症状(特に複数ある時)
②いつから症状が始まった?
③家族に同じ症状の人は?
④今までにかかった大きな病気
⑤薬や食べ物のアレルギーは?
Q9
すぐ受診した方が良い時(出雲市の方針を改定)
A9
◎赤ちゃんが泣きやまない①普段と泣き方が違う時
②便秘でもなく抱っこしても泣きやまない時
③ドライブしても泣きやまない時
◎熱が高い
①水分を受け付けない
②おしっこが半日でない、二重瞼になったなど脱水症状がある時
③咳、鼻水、下痢、嘔吐などがひどくたぐったりしている時
④生まれて3ヶ月経たない赤ちゃんで38℃以上の熱が出た時
◎けいれん(ひきつけ)
①10分以上続く時
②けいれんの後何度も吐く時
③生後6カ月未満、または5歳以上
インフルエンザの時は小学生でもけいれんすることがありますが、不穏状態が30分以上続く時は要注意です。
④1日に2回以上けいれんした
⑤けいれん後も意識がはっきりしない
◎咳がひどい
①呼吸が苦しそうでゼイゼイしたり、息を吸う時肩を激しく上下させたり肋骨の上や間がペコペコへこむ時
②顔色が悪く唇が紫色
③息が苦しくて横になれない、苦しくて動けない
④30分以上咳き込む
◎おなかが痛い
①ぐったりしている
②泣いてばかりいる
③痛くて歩けない
④吐く
⑤赤ちゃんが足を曲げて泣きやまなかったり、間隔をおいて何度も泣く
◎頭を強く打った
①意識がない
②耳や鼻から血液または液体が出ている
③けいれん、または何度も嘔吐する
④手足の動きが悪くしびれる
◎誤って飲み込んだ
①けいれんした
②意識がもうろうとしている
③何度も嘔吐する
④咳が出たり呼吸の状態がおかしい
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